「株式投資は危ない」「今後も株価が上がり続けるなんて信じられない」──そんな疑問や不安を感じていませんか?
短期的には上下動が激しい株式市場ですが、長期的には世界全体で見て右肩上がりの成長を続けています。
その理由のひとつは、世界のお金の量(マネーサプライ)が年々増え続けているからです。
この記事では、「なぜお金の量が増えると株価が上がるのか?」「そもそもなぜお金が増え続けているのか?」を、初心者にも分かりやすく解説します。
大きな理由の一つは世界のお金の量が増え続けているから
現代の株式市場や世界経済が長期的に成長し続ける最大の理由は、「お金の量が増え続けていること」です。
たとえば、下のチャート(TradingViewより引用)を見てください。

チャートは主要国のマネーサプライM2の推移です。
【マネーサプライM2とは?】
現金通貨や預金など、経済全体で流通する通貨の量を表す指標です。
M2が増加するということは、市場に出回るお金が増えることを意味しています。
チャートを見るとこのように、世界のお金の総量は右肩上がりで拡大し続けています。
お金の量が増えれば、その一部は株式市場などの金融資産にも流れ込み、企業の株価を押し上げる源泉となるのです。
お金の量が増えると、市場に出回るお金がモノやサービス、さらには株式といった資産に向かいやすくなり、インフレ(物価上昇)が起きやすくなります。
インフレによって企業の売上や利益も名目上増えやすくなるため、それが株価上昇につながるというメカニズムがあります。
【注意点】
ここで注意してほしいのは、「お金の量が増える=必ず株価が上がる」という単純な話ではないという点です。
たとえば、景気後退や金融危機のように、投資家心理が大きく冷え込む局面では、お金が増えていても株価が一時的に下落することもあります。
あくまでも「長期的な傾向」として、お金の量の増加が株価上昇の背景にあるということです。
金本位制の崩壊と管理通貨制度への移行
昔は「金本位制」という仕組みのもと、各国は保有する金の量に応じてしかお金を発行できませんでした。つまり「金の採掘量が増えない限り、世の中のお金の量も増やせない」という仕組みです。
しかし1971年の「ニクソン・ショック」をきっかけに、世界は金本位制を終わらせ、「管理通貨制度」へと移行しました。
現在では、各国の中央銀行が金の保有量に縛られることなく、経済状況や政策判断に応じて自由に通貨を発行しています。
この変化こそが、「お金の量が制限なく増やせる時代」の始まりでした。
もし今も金本位制が続いていたら、現在のような経済規模の拡大や株価の長期成長はなかったと考えられます。
- お金の供給量が金の量に制限される
- 企業への融資や投資資金も限られる
- 新しい事業や技術開発に大きな投資をすることが難しい
このように、経済成長やイノベーションが抑制され、株式市場も今ほど活発にならなかったでしょう。
増えたお金は価値を生みだす企業や分野、新しいテクノロジーに流れていく
世の中に出回るお金が増え続けると、そのお金は成長の可能性が高い企業や分野に流れ込んでいきます。
【具体的な流れとそのメカニズム】
- 金融緩和や新たな資金供給があると、投資家や金融機関の手元に資金が増える。
- 増えたお金は、単なる預金や消費だけでなく、「より高いリターン」を期待できる投資先を求めて動く。
- 注目されるのが、新技術・新産業・イノベーション企業。
たとえば、
・AIや再生可能エネルギー、バイオテクノロジー、宇宙産業といった新しい産業
・革新的なサービスを展開するスタートアップ企業
つまり、お金が増えれば、その一部は必ず「将来の成長」が期待できる分野に集まり、その流れが経済全体と株式市場の成長エンジンとなっているのです。
株式投資にはリスクが伴います。特に投資経験がない方にとっては、「お金が減ってしまうかもしれない」という不安や恐怖は、非常に大きなものでしょう。
しかし、本記事でお伝えしてきたように、世界のお金の量が増え続けている現代社会においては、これからの株式市場も長期的な成長が見込まれています。
理論的にも、そしてこれまでの歴史を振り返っても、長期で投資を続けることができれば、資産を増やせる可能性は非常に高いといえるでしょう。
世界経済の成長に簡単に投資できるのがインデックス投資
増え続けるお金が新たな価値や成長分野に流れ、その恩恵を受けて企業全体が発展していく、そんな世界経済の成長の結果を、誰でも簡単に手にできる方法が「インデックス投資」です。
インデックス投資は、日経平均やS&P500、全世界株式など、複数の企業の株価をまとめて購入できる金融商品です。
個別企業のリスクを気にすることなく、経済全体の成長にそのまま乗ることができるため、初心者にもおすすめの長期投資法といえます。
難しい分析や銘柄選びをしなくても、「お金の量が増え、世界全体が豊かになる」という流れにのることができるのがインデックス投資の大きなメリットです。
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まとめ:株式相場が成長を続ける理由は「増え続けるお金の量」
株式市場の長期的な成長の背景には、「お金の総量が増え続ける現代経済の構造」があります。
増えたお金が新たな価値を生み出す分野へ流れ込み、企業と社会を豊かにしていくことで、株価も右肩上がりの傾向を示してきました。
特に秀でた能力がない凡人でも、インデックス投資で簡単に着実に資産形成が目指せる時代です。
当ブログでも資産形成の状況を発信しながら、着実に投資を続けていきます。
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