インデックス投資は本当に複利が効いている?投資信託とETFで複利効果を比較検証!

インデックス投資
記事内に広告が含まれています。

インデックス投資は「複利効果」を効かせやすく、資産形成の効率が良いと言われています。

しかし、目に見える数字で確認できないため、「本当に複利効果が効いているのか実感がわかない」という方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、当ブログでもメインの投資先としているeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下、オルカン)と、同じ指数に連動するETFであるMAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信(銘柄コード:2559)(以下、2559)の基準価額データを使い、複利効果がどの程度効いているのか、実際のリターンにどう現れているのかを検証していきます。

インデックス型投資信託で複利効果がしっかり効いているなら、、オルカンと分配金再投資後の2559のパフォーマンスはほぼ一致するはずです。


複利効果とは

複利効果とは、投資で得られた利益(配当金や利子など)を再び投資することで、利益がさらに新たな利益を生み出し、雪だるま式に資産が増えていく現象のことです。

「利益が利益を生む」状態を長期間続けることで、将来のリターンが大きくふくらみやすくなります。

例えば、分配金や配当金を都度使ってしまう場合と、毎回再投資する場合では、10年後、20年後の資産総額に大きな差がつきます。

インデックス型の投資信託は、分配金を自動的にファンド内で再投資してくれるため、複利の力を最大限に活用できる投資手法です。


ETFと投資信託、パフォーマンスを比較!

今回の検証には投資信託はオルカンを、ETFには同じ会社から上場している2559の基準価額データを使います。

オルカンの基準価額は利用している証券会社の「過去基準価額」から確認でき、2559の基準価額は三菱UFJアセットマネジメント社の公式ページで公表されています。

どちらもMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する商品ですが、分配金の取り扱いに違いがあります。

2559は年2回(6月と12月)分配金が支払われており、2025年7月22日時点での分配金利回りは1.43%です。

ETFの場合、この分配金は現金として手元に入ります。

対して、投資信託であるオルカンは分配金をファンド内で自動的に再投資しており、この再投資分は基準価額に反映されています。

目に見えないので実感しづらいですが、今回は同じ指数に連動するETFと投資信託の騰落率を比較することで、複利効果の有無を明確にします。

オルカンで複利効果が効いているなら、分配金再投資後の2559とオルカンの騰落率はほぼ一致するはずです。

【騰落率】
ある一定期間における金融商品の価格変動をパーセンテージで表したもの

期間は2559の上場日である2020年1月8日~2025年7月18日で揃えています。

【検証期間:2020年1月8日~2025年7月18日】

  • 2559(分配金再投資前):10,000円 ⇒ 22,596円(+125.96%)
  • 2559(分配金再投資後):10,000円 ⇒ 24,420円(+144.20%)
  • オルカン:11,539円 ⇒ 28,617円(+148.00%)

ETFで分配金をしっかり再投資していた場合、約18ポイントもリターンに差が生じていることがわかりました。

また、オルカンと分配金再投資後の2559の騰落率を比較しても、ETF(分配金再投資後)の騰落率144.20%と投資信託の騰落率148.00%はほぼ同水準です。

むしろ、投資信託のオルカンの方がETFのパフォーマンスを上回っています。

この比較結果は、投資信託でも分配金がきちんとファンド内で再投資されており、複利効果が実際に効いていることをデータで裏付けていると言えるでしょう。

今回はS&P500では検証していませんが、同じように同指数に連動するETFと投資信託を比較すれば、ETFの分配金再投資後の騰落率と投資信託の騰落率が一致するはずです。


インデックス型の投資信託は効率よく楽に資産形成できる投資方法

同じ指数に連動する投資信託とETFを比較した結果、実感はしにくいですがインデックス型の投資信託はきちんと再投資がされており、複利効果が効いていることがわかりました。

オルカンやS&P500のようなインデックス型の投資信託は、効率よく、そして手間なく資産形成を目指すにはとても優れた方法です。

  • 個別株の値動きや企業リスクを気にせず、経済全体の成長をそのまま取り込めるため、初心者にもおすすめの長期投資法。
  • 銘柄分析やタイミングを図る難しい作業が不要。
  • 分配金が自動でファンド内に再投資されるため、売却するまで課税されず、税金面でも有利。
  • NISAで買ったインデックス型投資信託は、ファンド内で分配金が再投資されるので、その分は新たなNISA枠を消費しない。
  • NISA枠を満額使い切った後でも、運用し続けている限り、ファンド内で利益が自動的に再投資され続ける。

これらの特徴により、インデックス投資は「長く、コツコツ続けるだけ」で着実な資産形成が期待できる投資手法といえます。


まとめ:ETFと投資信託の比較で見えた「複利」の力

今回の比較データから、複利効果は長期の資産形成にとって非常に重要であることがわかりました。

特にインデックス型の投資信託は、分配金を自分で再投資する手間がなく、着実に複利の力を味方につけることができます。

数字の上でも、投資信託は分配金再投資後のETFのリターンとほぼ同等の成果を出しており、「本当に複利が効いているのか?」という疑問にも明確な答えが得られました。

これからも資産形成の基本として、ボク自身もインデックス投資を続けていきます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました