ETFと投資信託の違いを徹底比較!高配当株投資で失敗しないための選び方

投資
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「ETFと投資信託、どちらで高配当株に投資するべき?」

この疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。

本記事では、ETF(上場投資信託)と投資信託(非上場型)の主な違いを分かりやすく比較します。

比較した上で、なぜ当ブログではETFを選ぶのか、その理由まで解説します。


ETFと投資信託の違いを比較表で解説

以下はETF(上場投資信託)と投資信託(非上場型)の主な違いを比較した表です。

項目ETF(上場投資信託)投資信託(非上場型)
取引方法株式と同様に証券取引所でリアルタイム売買証券会社を通じて購入・解約(1日1回の基準価額で約定)
価格の決まり方市場価格(需給により変動)1日1回算出される基準価額(NAV)で取引
売買タイミング取引所が開いている時間ならいつでも可能原則一日一回(注文は翌営業日に約定)
最低投資額1口(数千円〜数万円)から100円から1円単位で購入可
分配金あり(銘柄により異なる)あり・なし両方あり(再投資型も選択可)
自動積立原則不可(証券会社によって一部サービスあり)可能(毎月自動積立など対応多数)
透明性構成銘柄・比率が毎日公開されることが多い月次・四半期で報告(頻度は商品による)
運用スタイルパッシブ運用が主流(インデックス連動)パッシブ・アクティブ両方あり

ETFは上場しているためリアルタイムで取引できるが、最低投資額が1口単位で金額調整の自由度がやや低いという特徴があります。

一方で、投資信託はリアルタイム取引はできませんが、最低100円から1円単位で少額投資ができ、毎月積立など自動化も簡単です。


信託報酬率と予想分配金利回りを比較

2025年5月23日時点の主な日本高配当株ETF・投資信託の信託報酬率(運用コスト)と分配金利回りは下記の通りです。

分類銘柄名信託報酬率(税込)予想分配金利回り(年率・税引前)備考
ETF上場インデックスファンド日本高配当(1698)0.308%3.45%東証配当フォーカス100指数連動
One ETF 高配当日本株(1494)0.308%3.50%S&P/JPX 配当貴族指数連動
NEXT FUNDS 日経平均高配当株50 ETF(1489)0.308%3.87%日経平均高配当株50指数連動
投資信託SBI 日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)0.099%4.50%アクティブ運用型
楽天・高配当株式・日本ファンド(四半期決算型)0.297%3.69%ダウ・ジョーンズ日本配当100指数連動
Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)0.10725%3.87%日経平均高配当株50指数連動

以前はETFのほうが圧倒的に低コストでしたが、今では投資信託の信託報酬がETFを下回るケースも増えています

予想される分配金利回りについても、同水準かETFを上回っていて、選択肢が広がっています。

投資信託のメリットは、運用コストの低さ・少額投資のしやすさ・自動積立対応に加え、購入金額を細かく調整できることです。

ここまでだと、ETFよりも投資信託で投資する方がいいように思えますが、当ブログでは高配当株投資に投資信託は選ばず、主にETFに投資しています。

理由は投資信託で支払われる分配金には特別分配金、いわゆるタコ足配当の可能性があるからです。


それでもETFを選ぶ理由――「特別分配金(元本払戻金)」リスクに注意

当ブログでは高配当株投資に投資信託ではなく、ETFを選んでいます。

ETFを選ぶ最大の理由が「特別分配金(元本払戻金)」のリスクです。


投資信託の分配金には2種類ある

  • 普通分配金:運用による利益(配当や売買益)から支払われる分配金で課税対象。
  • 特別分配金(元本払戻金):運用益が足りない場合に「自分の元本」を取り崩して分配。利益ではないため非課税。

特別分配金は「タコが自分の足を食べて生き延びる」ように、資産を取り崩して分配しているだけという意味から「タコ足配当」とも呼ばれています。


特別分配金が発生するのはどんなとき?

たとえば、1万円で投資信託を買った後、基準価額が9500円に下がった状態で分配金が出ると、基準価額の下落分は元本(自分のお金)から支払われる=特別分配金となります。

つまり、「分配金が多い=投資がうまくいっている」わけではなく、実は自分の資産を取り崩しているだけのこともあるので注意が必要です。


ETFには特別分配金(元本払戻金)が無い!

ETFから支払われる分配金は普通分配金のみです。

実際にETFが保有する株式の配当金や債券の利子収入が、そのままETFの分配金の原資となります。

この点については、東証公式ETF・ETNガイドブックのページ10にも明記されています。

ETFの分配金の原資となる収益は、ETFが保有している株式などの有価証券からの配当や受取利息が主で、投資している有価証券の値上がり益は分配金の原資に含まれません。

中略

期間収益を超過する分配金の支払いは認められていないため、非上場投資信託でよく見られるような「特別分配金」もありません。

引用:東証公式ETF・ETNガイドブック

投資信託のように元本を取り崩して分配金が支払われることはなく、ETFの場合、支払われた分配金は確実に投資家の利益となります。この点が、ETFを選ぶ大きな安心材料と言えるでしょう。

まとめ:ETFと投資信託の選び方

  • 投資信託は低コスト・少額から積立できるメリットあり
  • ETFはリアルタイム取引や透明性が高い
  • ただし、投資信託には「特別分配金(元本払戻金)」のリスクがあるため、分配金の中身に注意

投資信託で高配当株投資をする場合は、特別分配金が発生することを理解し、納得した上で利用すれば十分選択肢になります

長期の積立投資を前提とするならば、時間の経過とともに基準価額が成長し、購入価額を大きく上回れば特別分配金の心配もほとんどありません

また、アメリカの高配当株ETFに円で投資したい場合は、投資信託のほうが商品ラインナップが豊富です。

当ブログも、アメリカの高配当株に投資するなら投資信託が選択肢になるでしょう。

一方、国内株で高配当投資をするなら、特別分配金の心配がないETFを活用し、ポートフォリオの穴となる部分には個別株で補う、という方針で当ブログでは投資しています。

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