2025年に入り、証券会社を狙った不正アクセスの被害が急増しています。
ログイン情報を盗まれ、保有株を勝手に売却されるなど、深刻な資産流出が相次いでおり――ボク自身はまだ被害にあっていませんが、決して他人事とは思えません。
この記事では、現在の不正アクセス被害の状況と、個人レベルで実践できる6つの防止策をまとめました。
大切な資産を守るために、ぜひ最後までご覧ください。
現在の不正アクセス被害状況(2025年5月時点)
金融庁の発表によると、2025年2月から4月16日までの約3か月間で以下のような深刻な被害が発生しています。
項目 | 件数/金額 |
---|---|
不正アクセス件数 | 3,312件 |
不正取引件数 | 1,454件 |
不正売却金額 | 約506億円 |
不正買付金額 | 約448億円 |
被害が確認された証券会社 | 6社 |
さらに、5月2日のニュースでは、不正取引に対して補償を行う方針を大手・ネット証券合わせて10社が表明。これは、4月時点で金融庁が公表していた6社より多く、被害の広がりを物語っています。
これらの被害の多くは、フィッシング詐欺やマルウェア感染によってログイン情報が盗まれたことが原因とされています。
今後も注意が必要です。
個人でできる不正アクセス対策6つ
以下は個人的に調べたり、ChatGPTに聞いたりして実践した対策です。
メイン口座はSBI証券なので、そちらに関する情報が中心になります。
1. 多要素認証の利用
証券会社が提供している2要素・多要素認証の有効化は必須です。
「どうせ突破される」という声もありますが、やらないよりは確実にマシ。
仮に不正アクセスの被害にあった場合、補償の有無にも影響してくるかもしれません。
たとえばSBI証券と楽天証券の対応は以下の通りです。
- SBI証券:デバイス認証、FIDO(スマホ認証)
- 楽天証券:ログイン追加認証
これらの対策は、5/31以降に必須化が明言されているので、早めに設定しましょう。

ボクもSBI証券でFIDO(スマホ認証)を導入しました。
アプリのレビューが低くて不安でしたが、意外とスムーズで便利です。
指紋認証でログインできるので、パスワード管理の手間も減り、セキュリティも強化されます。
2. パスワードの強化と管理
- パスワードの使い回しは絶対NG
- 英数字・記号を含めた12文字以上が理想
- 定期的に変更して、情報流出に備える
「パスワードの定期変更は意味がない」と言われますが、それは変更するパスワードが簡単になるなど、変更が雑になることを前提とした話です。
むしろ、今回のような流出後に間を開けて、まとめて不正利用されたことが疑われるケースでは、しっかりした変更は効果的です。
金銭に関わる重要なものだけでも定期変更をしておくと、安心感が違います。
実際、ボクも不正アクセスの報道を見て、SBI証券のログインパスワードと取引パスワードをすぐに変更しました。
3. 正規サイト・公式アプリの利用/リンクを開かない
- メールやSMSのリンクは開かない
- 証券会社の公式サイトはブックマークしてアクセス
- アプリはApp StoreやGoogle Playからのみダウンロード
最近はフィッシングサイトや偽アプリも巧妙です。
ブログを運営している身として、見た目だけを模倣したサイトを作るのは意外と簡単だと実感しています。
見た目だけでは見分けがつかないため、必ず公式アプリの利用と、添付されたリンクからは入らずに登録したブックマークからアクセスするようにしましょう。
メールやSMSのリンクは、どんなに本物っぽく見えても信用しないでください。
4. ログイン履歴・取引履歴の定期確認
証券会社によっては、過去のログイン履歴を確認できます。
身に覚えのない時間帯からのアクセスがあれば、すぐに利用している証券会社のサポート窓口に問い合わせを。
また、ログイン通知や取引通知をONにすることで、万が一のときにも早期発見できます
5. 安全な通信環境を使う(フリーWi-Fiに注意)
- 公共のWi-Fiでは証券口座にアクセスしない
- やむを得ない場合はVPN(仮想プライベートネットワーク)を使用
カフェや空港などのフリーWi-Fiは盗聴・中間者攻撃のリスクが高いため、証券口座など金銭が関わるサイトへのアクセスは控えましょう。
外出先でやむを得ず接続する場合は、VPN(仮想プライベートネットワーク)を通せば、通信内容の盗聴リスクを大きく下げることができます。
ボクもバイクで日本一周をしているときは、快活CLUBなどのインターネットカフェでフリーWi-Fiを使う機会が多かったので、VPNを利用していました。
6. 端末・アプリのセキュリティ対策
- スマホやPCは最新のOS・セキュリティパッチを適用
- ウイルス対策ソフトを導入して定期スキャン
- アプリは公式ストアのみからインストール
これらを怠ると、マルウェア感染によってIDやパスワードが抜き取られるリスクがあります。
OS更新が面倒でも、命綱だと思ってやるべきです。
まとめ:資産を守るために、今すぐできることを
不正アクセスはもはや他人事ではなく、誰もが被害者になりうるリスクです。
証券会社側も対策を強化していますが、個人でできる対策を徹底することが何よりの防衛策になります。
以下のチェックリストを参考に、できることから始めてみてください。
✅ 多要素認証の設定
✅ 強固なパスワードと定期変更
✅ 正規サイト・アプリからのアクセス徹底
✅ フリーWi-Fiではアクセスしない
✅ ログイン・取引履歴の確認
✅ OSやアプリのアップデート
不正アクセスがこれだけ多く発生し問題になっているのは、本当にフィッシング詐欺やマルウェア感染だけが原因か?という疑問がありますが、個人レベルでできるだけの対策はしておきましょう。
一つひとつの対策が、大きな被害を防ぐカギになります。
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