日経平均高配当株50指数 日興の投資信託Tracers・ETF399A徹底比較

高配当投資
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高配当株に分散投資できる「日経平均高配当株50指数」。

日興アセットマネジメントでは、この指数に連動する投資信託とETFを運用しています。

同じ指数に連動する商品が2つあるので、「投資信託とETF、どちらを選べばいいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では両者の違い、メリット・デメリットをやさしく比較し、あなたに合った選び方のポイントを解説します。


日経平均高配当株50指数とは?

日経平均高配当株50指数は、東証プライム市場に上場する225銘柄の中から、5月末時点で予想配当利回りが高い50銘柄を選んで構成される指数です。

毎年6月末に定期的な銘柄入れ替えが行われ、高配当株へ広く分散投資したい方に人気の指標となっています。


ETFと投資信託の基本的な違い

項目投資信託(Tracers 日経平均高配当株50インデックス)ETF(上場インデックスファンド日経平均高配当株50(399A))
運用会社日興アセットマネジメント日興アセットマネジメント
売買方法証券会社・ネット証券で申込、1日1回の基準価額で約定証券取引所でリアルタイム売買
最低投資金額100円から1円単位で購入可能1口(1,570円程度/2025年7月25日時点)
信託報酬年0.10725%(税込)年0.165%(税込)
購入手数料なし証券会社によって異なる
分配金年6回(奇数月ごと)年2回(4月・10月)
NISA対応成長投資枠成長投資枠

コスト・手数料の違い

投資信託(Tracers)

  • 信託報酬は年0.10725%(税込)とETFより低コスト
  • 購入・売却時の手数料は不要
  • 売買は1日1回、基準価額で約定

ETF(399A)

  • 信託報酬は年0.165%(税込)
  • 売買ごとに証券会社の取引手数料(無料の会社もあり)
  • 市場価格と基準価額が乖離する場合がある

売買のしやすさ・運用の自由度

投資信託は100円から1円単位で購入・積立が可能。自動積立やポイント投資、分配金の自動再投資など、長期積立に便利なサービスが充実しています。

一方で、売買タイミングは1日1回と限られ、リアルタイムの取引には対応していません。

ETFは証券口座があれば株と同じようにリアルタイムで売買可能。

チャートを見てタイミングを計りたい人や、自由度を重視する方に適しています。

ただし、1口単位での取引が基本となるため、少額積立や自動積立には不向きです。


分配金の違い

投資信託(Tracers)は年6回(奇数月)の決算ごとに分配金が支払われます。

ただし、運用益が不足している場合は「特別分配金(元本払戻金)」として、自分の資産を取り崩して支払われることもあります。

分配金の再投資を選ぶことで、複利効果を活用することも可能です。

ETF(399A)は年2回(4月・10月)の決算ごとに分配金が支払われます。

ETFの場合、支払われる分配金は保有株式の配当金が主な原資であり、元本払戻金(特別分配金)は発生しません

受け取った分配金を再投資したい場合は、自分で再度ETFを買い付ける必要があります。


投資信託(Tracers)のメリット・デメリット

こんな方におすすめ:

  • ETF(399A)と比べて低コストで投資したい(信託報酬:年0.10725%(税込))
  • 少額からコツコツ積立したい
  • 分配金の自動再投資で複利運用したい
  • 年6回の分配金を受け取りたい

デメリット:

  • 分配金の一部や全額が特別分配金(元本の払戻し)となることがある
  • 売買はリアルタイムで行えず、約定は1日1回
  • タイミングを細かく選びたい場合は不向き

投資信託に共通するデメリットとして、支払われる分配金が「自分の元本」を取り崩して分配する「特別分配金(元本払戻金)」になる場合があることです。

特別分配金は「タコが自分の足を食べて生き延びる」ように、資産を取り崩して分配しているだけという意味から「タコ足配当」とも呼ばれています。


特別分配金(元本払戻金)が発生するのはどんなとき?

たとえば、1万円で投資信託を買った後、基準価額が9500円に下がった状態で分配金が出ると、基準価額の下落分は元本(自分のお金)から支払われる=特別分配金となります。

つまり、「分配金が多い=投資がうまくいっている」わけではなく、実は自分の資産を取り崩しているだけのこともあるので注意が必要です。


ETF(399A)のメリット・デメリット

こんな方におすすめ:

  • チャートを見ながらリアルタイムで取引したい
  • 分配金はタコ足配当が無く、すべて利益(普通分配金)として受け取りたい

デメリット:

  • 投資信託(Tracers)より信託報酬がやや高い(信託報酬:年0.165%(税込))
  • 1口単位なので、少額での積立投資には不向き
  • 売買時に取引手数料がかかる場合がある
    ※SBI証券や楽天証券といった大手ネット証券では、いまや多くが取引手数料は無料

投資信託(Tracers)と比べて、信託報酬がやや高いというデメリットがありますが、ETFには特別分配金(元本払戻金)がなく、支払われる分配金は間違いなくすべて投資家の利益というメリットがあります。

ETFには特別分配金(元本払戻金)が無い!

ETFは特別分配金(元本払戻金)が発生しない仕組みです。

実際にETFが保有する株式の配当金や債券の利子収入が、そのままETFの分配金の原資となります。

この点については、東証公式ETF・ETNガイドブックのページ10にも明記されています。

ETFの分配金の原資となる収益は、ETFが保有している株式などの有価証券からの配当や受取利息が主で、投資している有価証券の値上がり益は分配金の原資に含まれません。

中略

期間収益を超過する分配金の支払いは認められていないため、非上場投資信託でよく見られるような「特別分配金」もありません。

引用:東証公式ETF・ETNガイドブック

ETFの場合、支払われた分配金は確実に投資家の利益となります。この点が、ETFを選ぶ大きな安心材料と言えるでしょう。


まとめ:投資信託とETFはここで選ぶ!

投資信託(Tracers)は、少額からコツコツ積立投資をしたい方や、なるべく低コストで長期運用したい方に最適です。分配金も自動で再投資できるので、複利の力を活かして資産形成を目指せます。

一方、ETF(399A)は、取引タイミングや価格にこだわりたい方、分配金はすべて運用益(普通分配金)で受け取りたい方にぴったり。

リアルタイムで売買できるため、マーケットの動きを見て細かく対応したい場合におすすめです。

どちらも「日経平均高配当株50指数」に連動し、高配当株への分散投資が手軽にできます。

あなたの投資スタイルや目的に合わせて、最適な選択をしてください。

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