【2025年版】分散効果を数値で比較!日本高配当株ETFおすすめ組み合わせ3選

投資
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「高配当株ETFに投資しているけど、本当に分散投資できているのか不安…」

そんな方に向けて、構成銘柄とセクターの重複率からETFの分散性を数値化し、最適な組み合わせをランキング形式でご紹介します。

2025年5月時点で分配金利回り3%超の日本高配当株ETF6本を対象に、ChatGPTを活用して15通りのペアを徹底分析しました。

この記事では、分散性の高いおすすめのETFの組み合わせや、重複が多く避けたい組み合わせまで、ランキング形式で詳しく解説します。


2025年5月時点|分配金利回り3%超の日本高配当ETF6選

2025年5月26日時点で、分配金利回りが3%を超える国内高配当株ETFは以下の6本です。

銘柄コードETF名(略称)上場日信託報酬(税込)銘柄数分配頻度
1698上場高配当2010/05/140.308%100年4回
1577NF日本株高配当702013/03/070.352%70年4回
1489NF日経高配当502017/02/130.308%50年4回
1494One・高配当日本株2017/05/230.308%50年2回
2529NF株主還元702019/04/190.308%70年4回
2564GXスーパーディビ2020/08/250.429%25年4回

各ETFの特徴や実績は以下の記事で詳しく解説しています。


ETFは1本だけでは分散が不十分?2本組み合わせる理由

ETFは1本でも複数の銘柄や業種に分散できますが、実際にはセクター(業種)にかたよりがある場合も多く、分散が不十分なこともあります

たとえば、人気の高い【1489】NF日経高配当50は、海運・鉄鋼といった景気敏感セクターの比率が高く、分配金の変動が良くも悪くも大きいです。

実際、2020〜2024年で2度の減配実績があります。

セクターのかたよりをカバーするには、異なる性質を持つETFを組み合わせるのが効果的です。


ChatGPTを活用してETFの「分散度」を定量分析!

ETFを組み合わせたときの分散度を、ChatGPTにお願いしました!

ETFの保有比率は半々(50%ずつ)とし全15通りの組み合わせを、重み付きJaccard係数を用いて分散度を定量評価しています。

重複率の測定方法:重み付きJaccard係数とは?

Jaccard係数(ジャッカードけいすう)は集合同士の類似度を数値化する指標で、【Jaccard係数 = 共通項目数 ÷ (全項目数 − 共通項目数)】となり、本記事では構成銘柄やセクターの比率まで考慮した重み付きJaccard係数を使用しています。

数値が0に近いほど分散性が高く、1に近いほど似た内容のETFです。


【構成銘柄】重複率が少ないETFの組み合わせTOP5

順位ETF1ETF2共通銘柄数全体銘柄数重み付きJaccard係数
11698149481420.0007
22529149451150.0007
3148914947920.0010
41494157791110.0014
5256414944710.0017

【セクター】重複率が少ないETFの組み合わせTOP5

順位ETF1ETF2重み付きJaccard係数
1169814940.0067
2252914940.0068
3148914940.0067
4149415770.0075
5256414940.0076

【総合評価】構成銘柄+セクターでみる分散スコアランキング

ETFを組み合わせたときの構成銘柄とセクター(業種)の重複率が分かったので、これらを総合して分散スコアとして、1~15位まで各ETF同士の組み合わせを順位付けしました。

分散スコアは以下の式で算出しています。

分散スコア = (1 − 構成銘柄重複率) + (1 − セクター重複率)

最大値は2.0。数値が高いほど分散性に優れた組み合わせです。

順位ETF1ETF2総合分散スコア
1169814941.9926
2252914941.9925
3148914941.9923
4149415771.9911
5256414941.9907
6256415771.7232
7169825641.7212
8252925641.6591
9256414891.6195
10169825291.4557
11169814891.3356
12169815771.3311
13252914891.2707
14252915771.2334
15148915771.0993

分散性が高いおすすめのETFの組み合わせ【TOP3】

3つの上位組み合わせすべてに【1494】One・高配当日本株が含まれており、分散の軸として非常に優秀です。

順位ETF1ETF2総合分散スコア
1169814941.9926
2252914941.9925
3148914941.9923

1位【1698】上場高配当×【1494】One・高配当日本株

1698は構成銘柄にREIT(不動産投資信託)が含まれているのが特徴で、このETF1本で株式とREITに同時に投資することができます。

1494との組み合わせは、142銘柄で構成されており、29業種+REITに投資ができる、最も分散投資が効いた組み合わせです。

  • 1698にはREITが含まれ、株式と不動産に同時投資が可能
  • この組み合わせで142銘柄・29業種+REITに分散投資可能。全組合せの中で最も分散投資ができるペア

2位【2529】NF株主還元70 ×【1494】One・高配当日本株

2529は上場してから6年、1494は上場してから8年が経過しているETFですが、両ETF共に分配金の減配が一度もありません。

2529は自社株買い+配当など総還元性向が高い企業を、1494は10年以上配当維持または増配を続けた優良企業を集めたETFで、将来の安定した分配金の支払いと増配に期待ができる組み合わせです。

  • 2529は株主還元や増配方針を重視
  • 1494は10年以上配当維持または増配を続けている実績を重視
  • 2529と1494の組み合わせは、分配金の安定性と増配期待を両立できるペア

3位【1489】NF日経高配当50 ×【1494】One・高配当日本株

1489は値上がり益と高い分配金利回りが期待できるETFです。

しかし、海運株や鉄鋼といった景気敏感セクターの比率が高いので、株価や分配金のブレが大きいETFでもあります。

1489と1494の組み合わせは、1489の安定感の無さを、安定した分配金と高い増配率の1494でカバーできる組み合わせです。

  • 1489は分配金利回りが高く株価上昇も見込める一方、ブレが大きく安定感がない
  • 1494で分配金の安定性を補完できる、実用性の高い組み合わせ

分散性が低いETFの組み合わせ【ワースト3】

ETF1ETF2分散スコア
252914891.2707
252915771.2334
148915771.0993

この3つのペアはいずれも野村アセットマネジメントが運用しており、異なる指数に連動していても、実際の保有銘柄・業種に重複が多い傾向があります。

何か意図をもってこれらのETFを組み合わせて投資するならいいですが、銘柄・セクターの分散を目的にするなら、この3組は避けた方が無難です。


まとめ:分散効果を最大限に引き出すために、ETFを賢く組み合わせよう

ETFは1本でも分散投資が可能ですが、「本当に分散が効いているか?」はETFの中身を見ないとわかりません

構成銘柄・セクターの重複率をチェックしながら、相互補完できる組み合わせを選ぶことで、より強固なポートフォリオが構築できます。

今回紹介した組み合わせランキングを参考に、自分の投資スタイルに合った最適なETFの組み合わせを探してみてください。

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